<Bienvenue a Tokyo!> 第7弾
東京へようこそ!

 2007年4月に、来日中のフルーティスト、マチュー・デュフォーさんにインタビューしました。
 私がマチュー・デュフォーさんに初めてお会いしたのはかなり前のこと。デュフォーさんが、高田馬場にあったパウエルフルートジャパンのスタジオでマスタークラスをされた時のことでした。そのマスタークラスに、友人の若いフルーティストが受講者として参加したので、聴きにうかがい、マスタークラス後にご挨拶しました。その数年後のHAKUJUホールでのリサイタル、そして、昨年の浜離宮朝日ホールでのリサイタルにうかがいましたが、ゆっくりお話をしたのは、このインタビューが初めてでした。
 日本文化、アジアの文化に興味をお持ちの方であることを知り、嬉しく思いました。お料理もお好きとのこと、私もお料理が好きなので、インタビューであることを忘れて、本当に楽しくお話をさせていただきました。
 8月の来日、とても楽しみです。


野瀬百合子(以下Y): 日本公演以降のご予定は?
マチュー・デュフォー(以下:M): 5月18日が都響とのコンチェルトですが、その翌日の19日土曜日に日本を発ってシカゴに戻り、月曜日からはオーケストラの仕事に復帰です。
Y: お忙しいんですね。
M: いつもこんな感じですよ。帰ってからは、シカゴで数週間オーケストラの仕事をしますが、その間にシカゴと近郊でリサイタルもある筈。そして、6月下旬には、カナダのドメーヌ・フォルジェット(Domaine Forget)に行くんです。
Y: コンサートとマスタークラスのあるところですね。
M: そうです。その後、オーケストラと一緒にラヴィニア(Ravinia)に行き、それから、オーストリアに行きます。ザルツブルグで、バレンボイムの主催する若者のオーケストラ(West-Eastern Divan Orchestra)と一緒に1週間ほど過ごす予定です。
Y: CD録音の計画は?
M: シカゴにあるレーベルから、CD録音の話が来ています。また、日本のCD会社からもお話が来ています。詳細は未定ですが・・・
Y: 決まったらお教え下さい。楽しみにしています。
次回のご来日は?
M: 8月のフルートコンベンションに来日の予定です。
Y: シカゴ以外の場所での活動も多いと思います。ホテルに泊まる機会は多いのではないでしょうか。私は、”ホテルジャンキーズ”というホテル関係の雑誌に、1年半ほどの間、音楽コラムを連載していた関係で、音楽家の方々のホテルに対するお考えに大変興味を持っております。次に、ホテルについての質問をさせて下さい。
年に何日位、ホテルにお泊まりですか?
M: 数えたことはありませんね。そうですね、その年によって違うと思いますが、3ヶ月から4ヶ月といったところでしょう。
Y: ホテルに、どのような要素を望まれますか?静かさ、心地よさ等の要素があると思いますが。
M: 僕の場合、静かであることが何より大切な要素です。騒音は嫌いなので。よく眠ることが出来ないと、集中して演奏出来ません。僕は、便利さよりも、静かであることを望みます。
Y: 今までに宿泊されたホテルの中で、一番気に入っているホテルの名前を挙げていただけますか?
M: 難しいですね・・・ あっ、そう、シカゴ響での公演の時に泊まった福岡のホテルが素晴らしかったです。部屋も素晴らしかった。そう、”グランドハイアット福岡”という名前でした。
(*”グランドハイアット福岡”のサイトは、文末に)
Y: 素晴らしいホテルだと聞いています。ところで、日本のホテルの特徴は何だと思われますか?
M: 特に無いと思います。日本のホテルといっても、様々ですから。シカゴ響での公演の時は大きなホテルに泊まるし、小さなコンサートで来日する時は小さなホテルに泊まります。部屋の中に、カバンを開けるスペースすら無いような部屋に泊まったこともあるんですよ。ホテルとして、全部まとめての特徴というのは、無いように思います。
日本のホテルでは、フロントが親切ですね。親切に対応してくれるので、心配せずに滞在出来ます。それが特徴かもしれません。
Y: ありがとうございます。
今年の夏休みのご計画をお訊きしても良いでしょうか?
M: 僕には、夏休みって殆ど無いんですよ。
Y: でも、オケのお仕事、夏はお休みでしょう?
M: 休みといっても、3週間だけですよ。それに、オケが休みの3週間の間には殆どコンサートが入るので、夏休みって無いですね。
Y: オケが休みの期間は、ヨーロッパに戻られるのですか?それとも、アメリカにいらっしゃるのですか?
M: 時に依りますが、アメリカに居ることが多いです。尤も、昨年は、バレンボイムと一緒の仕事で、スペインに行きましたが。
Y: 本当にお忙しく活躍されて居るんですね。ところで、日本文化のどういった部分に興味をお持ちですか?
M: まずは、書道です。陶器や彫刻にも興味を惹かれます。僕は、日本文化に限らず、アジア的なものに惹かれるのですが、特に日本文化は素晴らしいですね。日本文化といっても、コンピューターに象徴されるような今の文化じゃなくって、古い文化が好きなんです。僕は、コンピューターや携帯はあまり好きじゃない。だから、田舎に行って、古い家や古いお寺を見るとほっとします。
Y: 木で出来た建物がお好きなんですか?
M: そうです。木で造られた家の屋根の線、とてもきれいですね。日本は地震の有る国だから、地震に強いコンクリートの建物が必要なのでしょうが、 今の日本の都会はコンクリート造りの四角い建物ばかりになってしまって、残念です。
Y: 日本料理はお好きですか?
M: 勿論!最も好きな料理です!
Y: 例えば、どんな料理がお好きですか?
M: 何でも好きです。例えば、寿司、やきとり、蕎麦。日本料理は繊細です。僕は、シカゴでも日本料理を良く食べているんですよ。日本という国は、最も美味しいものが食べられる国だと思うんです。最高の日本料理が食べられるのは勿論ですが、世界で最も美味しいパスタ、世界で最も美味しいフランス料理が食べられるのも、日本なんです!日本人は完璧を目指すから、日本の食べ物は美味しいんですね。だから、僕は日本に来ると太っちゃう・・・
Y: ところで、ご自分で料理をされることはあるのですか?
M: 料理は大好きですよ!でも、日本料理は難しいし、時間も掛かる。例えば、蕎麦を打つなんてこと、普通は出来ませんよね。でも、鰻丼は作りますよ!作るといっても、冷凍の鰻を使うの簡単です。これなら、ご飯があれば、すぐに出来ます。
Y: 本当に日本料理がお好きなんですね!日本での滞在をお楽しみ下さい。お忙しいのに、私のインタビューの為にお時間を割いて下さって、本当にありがとうございました。
<マチュー・デュフォーさんのお気に入りのホテル>
グランドハイアット福岡のサイト
   ↓
http://fukuoka.grand.hyatt.com/hyatt/hotels/index.jsp

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